老いについて考える

考えたこと
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なんだかこの頃、近い世代の人たちがこの世を去る記事が目につきませんか?

まぁ、これって意識のバイアスが掛かっているだけなのかも…、とは思いますがね。

でも、70代半ばから80代前半の方が亡くなったという記事が目につくんですよ💦

先日も、神の手を持つと言う脳外科の先生が81歳で亡くなられたと言う記事を見ました。

81歳といったら、後10年もしないうちにその歳になると気付いて、ギョッとしてしまいました!

皆さんも分かると思いますけど、10年なんてあっという間ですよね…。

そんなことを考えていたら、郵便受けにNHKの「100分名著 ボーヴォワール著 『老い』」が届いていました。

『老い』とは、ボーヴォワールが62歳の時に、「老い」について多方面から切り込んだ考察をまとめ発表した著作です。

実際の書籍は、上下巻に分かれた非常に読みでのあるものなので、社会学者の上野千鶴子さんにより、コンパクトにまとめられた「100分名著」という抄録のようなものを見つけたので、注文していたものだったのです。

早速読み出してみると、「老いは文明のスキャンダルである」というボーヴォワールの言葉に衝撃を受けた上野千鶴子さんが、社会学者としての視点から、著作について自分なりの視点を交えて解説した番組に沿った、ダイジェストのようなものでした。

実際の著作は、2部構成700頁もの大作で、1部は客体としての「老い」が生物学、民俗学、人類学、社会学、経済学、哲学等々においてどう捉えられていたのかが、膨大な資料を基に述べられているそうでした。そして第2部では、主体である老人たち本人が、どのように「老い」を捉え向き合っているのかについて述べられているとのことでした。

食糧を得にくい社会では、老人には多くが与えられることは無く、時には口減らしの為に捨てられたり、殺されたり、自殺を強いられたりする反面、豊かな社会では「老い」は威厳を与えられる存在となり得る…。

そして、当の老人たちはというと…、社会の役に立つことが出来なくなった自分を自己否定したり、老いそのものを否定しようとアンチエイジングに邁進する。

…と、まぁ述べ出すと際限がなくなりますので、興味のある方は、図書館なりAmazonなりで手に入れて読んでみて下さい。

もうひとつの「老い」を考える本は、エッセイストの中野翠さんが書いた「ほいきた、トシヨリ生活」という本です。

この本は、文庫本で手軽に読めますし、中野翠さんの、江戸っ子的な照れの入った笑いやツッコミが効いていて、思わずクスッとしてしまう「トシヨリ生活」の楽しみ方の本です。

哲学的、社会学的、心理学的に「老い」を受け止め、目を逸らさずに直視するも有り、テヘペロと舌を出しつつ、トシヨリ生活を楽しむもまた良しではないでしょうか…ね。(笑)

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