適当って何?

生活の知恵
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この間、国語の授業をしていて大笑いしたことがありました。

選択解答の問題で、余りにもいい加減な答えを選んでいたので「そんないい加減なもの選んじゃダメじゃないの!ちゃんと本文を読んで、正しい答えを選びなさい!」と注意したら、「だって、適当なものって書いてあるから、どれ選んでも良いんじゃないの?」と屁理屈な返答がかえって来ました。

「あのね、そんないい加減な答え、質問に出すわけないじゃないの!」と言いましたが、確かに「最も適当な答え」って、常識的には間違えたりはしないけれど、曖昧な文章ではありますよね…。

正確さを期するならば「最も適した」とか「最も正しい」とか書くべきかもね…。と、大笑いしてしまいました。

その線で言えば、「いい加減」と「良い加減」だって字で書けば違いはありますが、聞く限りでは同じに取れますよね…。

日本語が難しいと言われる所以は、この辺りにあるのかもしれませんし、最近の子供たちが学校の授業内容を理解できないというのも、LINEなどでのほんの短いやり取りやスタンプなどで済ませていることにも原因があると言われているそうです。

漫画やそれを原作とした小説などには、かなりプロットの複雑なものもありますが、出てくる文章それ自体は、吹き出しなどの関係上どうしても短いものになりがちですし、口語のものが多いため、教科書とか公式の文章、授業の説明などは理解できない子供が増えているのは否めないと思います。

文学作品のように、行間を読む力とか、のちに起こった事柄から遡って伏線を楽しむといった理解力は、高校生などでもどんどん失われているのかもしれません。語彙の不足などは、受験前の言語事項を教えるに当たっても、ジェスチャーを交えないと完全な理解が得られないくらいで絶望的です。

味覚表現でも何でも「やばい!」で済ませるような言葉数の少なさでは、複雑な概念や心理を理解出来るだけの内面の発達は望むことができないのではないでしょうか?

ひとつ屋根の下に暮らしていても、親子や兄弟が互いのスマホを黙って見続けるだけでは、成熟した会話は生まれることはありませんし、ましてやその中身が「やばい!」「すごっ!」といった言葉の羅列だけで成り立っていては、心の中身はのっぺりとした砂漠のような無味乾燥なものにならざるを得ないのかもしれませんね…。

そんなことを考えると、先日の大笑いした授業は、「面白うて、やがて悲しき(いや恐ろしき)授業かな…」でした。

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