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昨日お茶を飲みながらお喋りをしていた、80代の友人が話していたことです。
いつものウォーキング中に聴いているラジオの中で、ゲストの辛酸なめ子さんが、晩年の瀬戸内寂聴さんを描いた小説について衝撃を受けたという話を、面白おかしく話してくれました。
辛酸なめ子さん知ってますか?色々な番組でコメンテーターとしても出ている方で、独特の間合いと脱力感のある話し方が印象的ですよね。
彼女が、寂聴さんと48歳年下のイケメンIT企業家の恋愛を描いた「J」という作品を読んでの感想を話していたことが、とても面白かったのだとか…。
85歳の寂聴さんの、肉体も引っくるめた恋愛に衝撃を受けて、自分はこんな事をしてはいられないと思ったんだそうですよ。85歳の寂聴さんが肉体的な恋さえしているのに、49歳の自分がこんなことで良いのか…と思ったとか思わなかったとか。
いやぁ寂聴さん、さすがですよね…と二人して恐れ入りながら、でもお世辞にも美人とは言えない寂聴さんが、何故それ程多くの恋愛遍歴を重ねることが出来たのかしらねと、首をかしげました。きっと、何とも言えないフェロモンがあったのかしら?とか、人間的な深みが人を引き付けたのかしら?と言いながらも、凡人である私には伺い知ることが出来ませんでした。
でもね、これは恋愛とは関係ないけれど…と言いながら彼女が言うには、「1階でお豆腐屋さんをしていたお爺さんが、このごろウォーキングをしている時に出会うのだけれど、いつもズボンの線が真っ直ぐにアイロン掛けされていることに気付いたのよ。えらいなぁと思ってね。年を取るとヨレヨレの物を着てても気にしない人が多いじゃない。奥さんが亡くなっても自分でアイロンがけして身ぎれいにしてるなんて…と感心しちゃったから、頂き物のリンゴを持って行ってあげたのよ」という事でした。
彼女は、お爺さんの身だしなみに感心しただけのことですが、これを聞いて私は「いつどこで、誰にどこを見られているか分からないわねぇ」と言って大笑いしました。
けれど、案外、恋愛感情なんてものはこんな些細なことから始まるものなのかもしれませんね…。